食事

「脳のブドウ糖不足」の嘘。疲れた時にお菓子やラーメンが欲しくなる本当の理由

集中力に砂糖は必要ない!甘いものや炭水化物が欲しくなる本当の理由とは
飯田ゆき

こんにちは。管理栄養士の飯田ゆき(TwitterInstagramYoutube)です

集中力切れたし、甘いもの欲しいな〜

夕方になると、仕事が一息つくタイミングで甘いものが欲しくなっている人、いませんか?

机に飴やお菓子が常備してあり、自分が食べるついでに周りにも配って回る上司がいたり……

お菓子を減らそうと思いつつも、「集中力」を言い訳に、やめられずにいませんか?

けど、ちょっと待って!

集中力に、糖分補給は必須ではありません!

今回は、勘違いされがちな集中力と糖の関係について解説します。

脳の機能は上がらない、どころか下がるかも?

脳の働きに、糖分(ブドウ糖)が使われるのは間違いありません。ですが、食事から取り込まれた糖は、肝臓や筋肉の中に蓄えてあるので、普通に生活していれば足りなくなることはないんです。

なので

疲れたときに甘い物が欲しくなるのは、脳がブドウ糖を欲しがっている証拠!

というのは、少し極端な話かなと。

University of Otago,2017が「糖で脳の機能は上がるのか?」という研究をしています。

  • ブドウ糖
  • ショ糖(砂糖)
  • 果糖
  • スクラロース(人工甘味料)

それぞれを含む飲料を摂取してもらい

  • 単純な応答時間タスク
  • 算術処理の測定
  • 注意力を測るテスト(「あお」「きいろ」などの『文字』を色に惑わされず正しく読めるか)

という3つの認知テスト行いました。

結果、果糖、人工甘味料を摂取した参加者にほぼ変化はなく、「ブドウ糖、砂糖を摂取した参加者は、認知検査で成績が悪かった」とのこと。

また、実験前に10時間の絶食をした(空腹状態)の被験者は、さらに注意力の低下が見られたそう。

飯田ゆき

残業するために、食事をとらず、お菓子や甘いコーヒーで過ごしている人は逆効果になっているかも……

「思い込み」と「習慣」にも原因が

先ほどの研究チームは、「いくつかの実験では、脳の情報処理スピードが成績が上がったとの報告が出ている。ところが、その他の実験では、ブドウ糖でまったく変化がなかったか、逆に悪影響が出たとの報告も少なくない」

と話しており、「糖分を取ることで脳の働きが良くなる」というデータは、彼らが研究するまではハッキリしていませんでした。

少ないデータから「上がるんじゃないかな〜?」という話をメディアで取り上げるうち、「疲れた時は脳が糖分を欲しているんだ!」という話に変わったのではないかと思われます。

それが広まるにつれ、

疲れた=甘いものや水化物を食べる

という、現象と行動がセットで脳にインプット(習慣化)されてるようになったのでしょう。これで疲れが取れた気になるのは、ほぼ思い込みの効果なんですね。

飯田ゆき

ちなみに、飲んだ後のラーメン(炭水化物)が欲しくなるのも、同じく「習慣」の原理が強く働いています

人の脳は1日で消費するエネルギーの約20%も使っています。なので脳は、常に楽をしたいと考え、このように「現象と行動」「場所と行動」などをセットで記憶するようにできています。

少し考えれば分かるはずの事象でも、混乱時にはデマ信じられやすかったり、メディアが切り取った語弊のある健康情報がすぐに広がるのも、このためですね。

マヨネーズ山盛りで減量や健康に効果があると、本当に思いますか?

やる気の正体は「味覚」

また、University of Georgia,2012の研究に、やる気は味覚でコントロールできるというものがあり

  • 砂糖水
  • 人工甘味料水

で、それぞれ「うがい」をしてもらい、教科書に出てくるEの文字にチェックをつける。というチマチマした作業を行ってもらいました。

すると、砂糖水でうがいをした方が作業スピードが速かったとのこと。

どうやら

  1. 砂糖水が味覚センサーを刺激
  2. 脳のやる気センサーに信号が送られる
  3. 集中力を高めるよう命令する

というシステムになっているそう。

集中力ややる気の復活には、「味覚」さえ満足させてあげればいいんですね!

まとめ

それぞれの実験結果から考えると、

  • 砂糖やブドウ糖の摂取では、集中力は低下する
  • 空腹時は、より低下しやすい
  • やる気や集中力UPは「味覚」が操ってる

つまり、集中力が切れた時の最適な対策は

  • 砂糖水でうがいが一番!

味覚についての研究者たちは

この理解を機能させるには、効果的な自主規制戦略も必要です。

そのような戦略には、誘惑を最小限に抑えるための状況を整えること(例:ジャンクフードを家に入れない;勉強中にFacebookをブロックする)や、いつ、どこで、どのように困難に対処するか、または対応するために事前に計画(例:チョコレートスナックを食べたいと思ったら、フルーツカップを取りに行く)することです。

無制限のマインドセットと効果的な戦略により、人々は頻繁なグルコースブーストなしで、長期間にわたって自制心を発揮するかもしれません。

理屈を理解した上で、自分の弱点に先回りした戦略を打つ

これは健康管理でも仕事でも言えることですね。

お菓子を食べる習慣をやめたいな〜、と言う人は、是非試してみてください。

それではまた。

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ABOUT ME
飯田 ゆき
飯田 ゆき
管理栄養士として、これまで大手企業、フリーランスとして1,000人以上を支援してきました。仕事人のためのダイエット・ボディメイク・体調管理など、健康に関する情報を発信していきます。 毎日の食事、睡眠、運動をトータルにサポートする1to1の健康コンサルや、企業に向け健康面か社員パフォーマンスの向上講演などを行なっています。 お仕事の依頼はお問い合わせください。 【保有資格】 ・管理栄養士 ・健康運動実践指導者 ・フードスペシャリスト ・フードコーディネーター 他